今回は肉を炭火で焼く場合とガスで焼く場合、それぞれの特徴を3つずつご紹介していきます。
■炭火で焼肉をする場合の特徴3つ!
1. 外はカリッ!中はふわ~
「炭火で肉を焼くとおいしい!」と言われている一番の大きな理由は、
燃やした炭から発せられる、遠赤外線による、輻射熱(ふくしゃねつ)です。
輻射熱とは、まわりの空気に関係なく、熱いものから、冷たいものへ伝わっていく熱のことで、
炭火特有のものです。
この輻射熱には、
・肉の中まで、しっかりと熱を通してくれる
・肉の表面を、素早く均一に焼き上げてくれる
といった、2つのはたらきがあります。
炭火で肉を焼くと、この輻射熱の2つのはたらきにより、
肉の中にうまみ成分(アミノ酸)のある肉汁をしっかり閉じ込めたまま、
肉の表面をカリッと、焼き上げることができます。
炭火は表面温度が300~600℃の高温になり、食材そのものを発熱させるので、
中までしっかりムラなく焼き上げます。
これが、外はカリッ、中はふわ~という、食感を生み出してくれるのです。
2. 香ばしい味と香りが楽しめる!
ガスで肉を焼いたときと比べて際立つ、炭火焼肉2つ目の特徴は、
炭火独特のあの香ばしい味と香りを楽しめること。
服についてのちのちニオイの原因にもなりがちな、あのモクモクした焼肉の「煙」です。
焼いている肉の脂が炭の上にポトッと落ちると、香ばしい香りの煙が立ちのぼってきますよね。
これが焼いている肉に再び付着することで、肉の香ばしさが増し、
より美味しく焼肉を食べられる、ということにつながります。
一般に、うまみ成分は、アミノ酸類、核酸類、有機酸類の3つに分けられます。
炭にはうまみ成分である有機酸類やミネラル分が豊富に含まれています。
煙として食物に付着して香りとうまみを引き立てます。
3. 焼き加減の調節が難しい!
炭火焼肉3つ目の特徴は、ずばり、焼き加減の調節が難しいこと。
焼肉中、みんなでワイワイしゃべっているうちに、いつのまにか肉の片側が真っ黒になってしまった、
という経験がありますよね。
また、バーベキューなどで炭だけの使用で焼肉をしていても、肉に火が通らずにイライラしてしまう、
といった事態も発生します。
■ガスで焼肉をする場合の特徴3つ!
1. なんたってラクラク焼ける!
ガスで焼肉を楽しむ際の最大の特徴は、
なんといっても火加減を調整しながら自分好みの焼き加減に肉を焼くことができること。
しかもガッツリ肉を食べたいときは、火力を強くしてスピードアップしたり…
友達との会話を楽しみながら、ゆっくりと焼肉を楽しみたい場合は、
火力を弱めてじっくりと肉を焼いていく、
なんてこともできます。
炭火で焼肉をするときと比べて、肉を焦がしてしまう心配がはるかに少ないのも
ガスで焼肉をする上で、外せないメリットの一つになりますね。
2. ニオイも気にならない!
ガスを使って肉を焼く場合の特徴、2つ目は、炭火と比べてニオイを気にせずに焼肉を楽しめる、
という点。
あの焼肉独特のニオイは主に煙と灰の2つに含まれているのですが、
ガスで焼肉をする場合は後者の灰が発生しないため、ニオイは抑えられるでしょう。
家で焼肉をする場合には、服だけでなくカーテンなどにニオイがつくのも極力避けたいので、
これも重要なポイントになりますね。
3. 肉がしっとりと焼きあがる!
ガスで肉を焼く場合の特徴、3つ目は、炭火で焼く場合と比べて肉がしっとりと焼きあがること。
プロパンガスは燃える際、水蒸気を出すため、その水蒸気が肉に付着して結果、
肉の焼き上がりがしっとりとするのです。
しかしこれが極端になると、せっかくのお肉がベチョベチョになってしまうこともあるので、
焼くときには注意が必要です。
■最後に、炭火と七輪について
炭火焼きの最良のパートナーは、七輪です。
素材である珪藻土(けいそうど)にはケイ素、すなわちセラミックが多く含まれ、
これに熱が加わると遠赤外線が発生するので、炭火の長所がさらに引き出されるからです。
七輪での炭火焼肉、そのニオイやジュ~という肉が焼ける音など、それだけで焼肉が食べたくなってきますね!